奈良ホテル
大きな現場が終わった年の夏休みに訪れた奈良一人旅。この旅の楽しみのひとつが奈良ホテルの実測でした。部屋の広さもさることながら、天井高もとても高く、さすがに一人で泊まるには勿体ない空間でしたが……
室内は約1mごとに4寸(120mm)角の柱が現しになっている真壁造りの意匠ですが、柱の間隔は一定ではなく、微妙にゆらいでいます。左右の壁を比較すると、必ずしも左右の柱の位置が揃っているわけではなさそうです。
構造体なのか、それとも装飾的な付け柱なのか。梁はどのように架けられているのか……気になります。
窓まわり。オリジナルの木製上げ下げ窓の外側に、気密性を考慮してアルミサッシが取り付けられています。
柱の幅が120mm、外壁側も柱が現しの真壁なので、200mmくらいありそうな壁厚を考えると、柱が長方形断面なのか、それとも内外のどちらかが付け柱なのか、そこは判りませんでした。
暖炉。下の方は洋風で、上部に違い棚のような筆返しや天袋のある和洋折衷のデザイン。何となく神社の鳥居のような形ですが、フロントには鳥居そのままの形の暖炉もありました……
天井を上から透かして見たように描く天井伏図。和風の竿縁天井で、天井板は目透し張りになっていました。
size:A6 文庫ノート 鉛筆、色鉛筆